キミと、光の彼方へ。
「嘘でしょ......」


これから潮が引けていくと勝手に思い込んでしまった私はバカだった。

引けていくのではなく、満ちていたんだ。

そして、それに追い討ちをかけるように、ポツリポツリと雨が降ってきた。

私は雨宿りが出来そうな穴を探した。

でも、生憎そんなのはなかった。

ということは、このまま雨に打たれて潮が引けていくのを待つしかない。

スマホもないから電話で助けを呼ぶことも出来ない。

もしかして、私ここで死んでしまうのかな?

お父さんと同じで海に沈んでいってしまうのかな。

......嫌だよ。

そんなの、嫌だよ。

まだ、死にたくないよ。

まだ、私の気持ちの半分も、大切な人たちに伝えられていない。

伝えられていないままお別れなんて、そんなの考えたくない。

だけど、もう、体力も......限界だ。

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