キミと、光の彼方へ。
砂良の席に行って話し込んでいる間に朝のSHRが始まる3分前になった。

私が席に着いて数秒後に隣の彼が飛び込んで来た。


「はあはあ......間に合った~...。はぁ、あっちぃ...。桑嶋さん、おはよ」

「おはよう...」


碧海くんはかなり息が上がっているみたい。

部活の朝練をやって来たのだろうか。


「ん?どうした?」

「あっ...いや......別に...」


あまり見ていたつもりはなかったけれど、碧海くんは鋭い人らしく、私の微かな視線に気づいた。

しかし、返答に困り、汗がじわじわと額に噴き出して来るのが分かった。


「俺さ、一応陸上部なんだ。この後自己紹介で言うけど先に教えとく。毎朝6時集合で8時20分までやるとか、マジでしんどい」

「そうなんだ。すごく大変なんだね」

「まあな。でも皆それぞれに大変だろ?俺だけが大変じゃない、皆も頑張ってるって思うと俺、めっちゃやる気出るんだよなぁ」


何だろう?

こんな人...初めてだ。

こんなにも真っ直ぐでこんなにも前向きな人、私の16年の人生で初めて出逢った。

すごく...すごくすごくキラキラして見える。

砂汐奈が見てる私よりずっと高いところで自分自身で光を放ってる。

私にはそう思える。


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