キミと、光の彼方へ。
体力の向上は見られず、ぜえぜえ言いながら坂を上りきった。

帆栄はさっさと先を行くかと思っていたけど、今日は意地悪せずに私の歩幅に合わせて歩いてくれた。


「ここか、珠汐奈の父さんの墓...」

「うん。でも、遺骨の一部しかない。後はきっと海の底」

「そうか...」

「ごめん。しんみりさせちゃって。墓石の掃除するから手伝って」


私がそう言うと、帆栄の手が頭にポンと乗った。


「無理すんなよ」

「しない。でも、そう見えたら止めて」

「りょーかい」


2人で協力して墓石を磨きあげ、アジの干物をお供えした。

焚いた線香を置き、私は手を合わせた。

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