冷徹御曹司は初心な令嬢を政略結婚に堕とす
交流の方法は随分形式が変わってしまったが、心の奥底では互いに深く繋がっていたように感じる。
俺が成人し、菊永ホールディングスに入社した後は、澪や湊征君と会う機会もあった。
それは業界人が集まる仕事絡みのパーティーだけでなく、他家主催の社交目的のパーティーだったりと様々な場面だったが、櫻衣姉弟とあまり多くを語り合ったことはない。
鶴山さんも俺の心を慮って、無理に孫達を近づけたりはしなかった。
……いや。もしかしたら澪の心を守るために、そうしているのかもしれなかった。
あの日、澪は家政婦達に何を告げられたのだろうか。
お嬢様は悪意がこもった花束を贈られたのだと、さも真相のように伝えられ、動揺せずにはいられなかったはずだ。
きっと俺の存在が、幼い彼女のクリスマスを台無しにしただけでなく、彼女のやわらかく純粋な心を深く傷つけたことだろう。
大人になってから思えば、あれは確かに初対面の少女のお見舞いに贈る花束として相応しくない。それどころか、トラウマを与えてもおかしくないほど酷い品だったと我ながら思う。
俺が成人し、菊永ホールディングスに入社した後は、澪や湊征君と会う機会もあった。
それは業界人が集まる仕事絡みのパーティーだけでなく、他家主催の社交目的のパーティーだったりと様々な場面だったが、櫻衣姉弟とあまり多くを語り合ったことはない。
鶴山さんも俺の心を慮って、無理に孫達を近づけたりはしなかった。
……いや。もしかしたら澪の心を守るために、そうしているのかもしれなかった。
あの日、澪は家政婦達に何を告げられたのだろうか。
お嬢様は悪意がこもった花束を贈られたのだと、さも真相のように伝えられ、動揺せずにはいられなかったはずだ。
きっと俺の存在が、幼い彼女のクリスマスを台無しにしただけでなく、彼女のやわらかく純粋な心を深く傷つけたことだろう。
大人になってから思えば、あれは確かに初対面の少女のお見舞いに贈る花束として相応しくない。それどころか、トラウマを与えてもおかしくないほど酷い品だったと我ながら思う。