冷徹御曹司は初心な令嬢を政略結婚に堕とす
その上に、カリカリに仕上げられたベーコンが二枚、お洒落に添えられている。

いつの間にかリラックスするクラシック音楽も流されていて、まるでホテルで朝食を摂る時のような非日常感を覚えながら、宗鷹さんの極上朝食に私は舌鼓を打った。


朝食を済ました後、食器を片付けて食洗機のスイッチを押す。
こちらも、説明書を読みながら宗鷹さんに指導してもらい、完璧に使いこなせるようになった。

「朝ごはん、ありがとうございます」

朝食を作ってもらったお礼に心を込めてネルドリップのコーヒーを淹れてから、タブレットで経済ニュースをチェックしている宗鷹さんが待つソファへ戻る。

ネルドリップ用の道具は、一人暮らしをしようとした時に買ったものを引っ越しの際に持ってきた。
引っ越しといえど、入り用な物はほとんど彼が用意してくれたので、私はほとんど身ひとつだったが。

あれから三週間、コーヒーを上手に淹れられるように日々練習している。珈琲豆も手挽きミルで毎朝挽きたてだ。
味や香りなどの表現が上達したかと言われれば……初級レベルには、到達できていると思う。
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