冷徹御曹司は初心な令嬢を政略結婚に堕とす
「君の目は嘘がつけないみたいだ。あのキスを思い返している、そうだろう?」

「う、あ……これは、その」

「君が俺にどうされたいか、具体的に言葉にしてもらえた方が、俺としてはやりやすいんだが」

宗鷹さんにこれ以上キスを重ねられでもしたら、どうなってしまうかわからない。
それなのに……っ。
胸がいっぱいいっぱいで苦しくなるのは、どうしてだろう。

彼のごつごつとした大きな手のひらが、素肌が剥きだしのままの太ももの上を優しく這う。

「あっ、やぁ……っ」

撫でられているのは太ももなのに、体の内側にびりびりと痺れるような感覚が駆け上った。
あまりの感覚に、伏せた瞼の睫毛がふるふると震える。

「可愛いな。これくらいで感じてるのか? それじゃあ、ここはどうだろうな」

熱い手のひらが、するすると太ももの内側を撫でる。

「あ、ああっ」

意地悪な長い指先は何度もそこを愛おしげに撫でたあと、パーカーの裾に隠された場所へと伸びていき……。

「ひゃああ、もうだめです。恥ずかしくて、死んでしまいます……っ」

私が両手で顔を覆って半ば叫ぶように言うと、宗鷹さんは「ふっ」と吹き出すような声を出す。
それから、耐え切れなくなったようで、「くくく」と押し殺した笑い声が耳朶を揺らした。
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