僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
弱々しく呟きながら
背中を丸める波多野くんを見て、
私の心がズキンと痛む。
二人の間に流れる、沈黙の時間。
お互い、目を逸らしたまま
時間だけが流れていく。
椅子が引きずられる音がして
慌てて目を上げると、
波多野くんが、私の前に立っていた。
「これ……
美羽にやる」
私から視線をそらしたまま
差し出されたもの。
それは……
――爆想イエローのキラカード――
「え?
も……もらえないよ」
だって。
約束破って
『波多野くん』って呼んでるし。
私なんかのことを
好きになってくれたのに。
断って。 傷つけちゃったし。