僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
答えなんてわからなくて、
春輝くんに視線を戻す。
春輝くんが、
まっすぐに私の瞳を見つめていて。
その顔が、真剣そのもので。
春輝くんのトレードマークの笑みは
少しも含まれていなくて。
視線を逸らしたいのに。
春輝くんの瞳から、目が離せられない。
そして春輝くんは
落ち着きのある声を、私に届けた。
「僕のお願い、叶えて欲しい」
「お願いって?」
「僕のこと、ふって」
え?
「今、ここで」
ふるって……
どういうこと?
予想もしていなかった言葉に
私は固まることしかできない。
「僕より彼氏さんが好きだって、
はっきり言って。
そうしないと、僕の心の中、
この先も醜い悪魔に、支配され続けちゃうから」