僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

 だんだん陰りが増す
 春輝くんの表情を見続けるのが
 辛くなって。
 
 私は、視線を地面に逃がす。



 その時
 予想もしなかった言葉が、
 春輝くんの口から、弱々しく漏れた。



「みゅうみゅうって……
 魔法の国から来た……
 ウサギちゃんなの?」



 え?



「僕のお願い……
 叶えに来てくれたの?」



 それって……

 明梨んを忘れさせて欲しいっていう
 お願い?



 そっかぁ。


 まだ春輝くんは、明梨んが好きで。

 叶わない恋に
 苦しんでいるんだね。



 ねぇ、どうすればいい?

 春輝くんの心を軽くするために、
 私は何をしてあげたらいい?

< 299 / 375 >

この作品をシェア

pagetop