Fate×Love~大切な愛と命~
in ニューヨーク

「ホント、可愛いわぁ♪」

『そうだなっ♪』

「目は私似かな?

鼻は―――」

『ハハハッ。

名前、どうする?』

「んー“愛”を入れたい!」

『てゆーと思ったよ♪

“愛梨”ってゆーのはどう?』

「かわいい・・・決定!!」

そう、皮肉にも同じ日に生まれたのは愛梨だった。

この家族は、日本でそんなことが起きているなんて知る由もなかった。

産むならニューヨーク―――

ニューヨークには思い出があるらしい。

そんな母の希望で、出産はニューヨークだった。

1ヶ月ほどして2人は、赤ちゃんを連れて日本へ帰国した。

3人が帰国するなり、木下家では親族会議が開かれた。

『両親のいない赤ちゃんをどうするか』

会議は難航した。

みな、有名財閥へ嫁いだか、自分で会社を立ち上げたかだ。

どうせ引き取るなら男の子がいい―――
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