Fate×Love~大切な愛と命~
みんなそう考えていたからだ。

もう、ほとんどの人が施設へ連れて行くのだろう。

と考えていた。

そんな時、愛梨の母は言った。

「ねぇ、あなた。この子、愛梨と誕生日が一緒よ。それに・・・名前が杏梨ですって。」

そう、戸籍などの問題で名前は“杏梨”と決まっていた。

『本当だ・・・』

「私達が、2人で愛おしく愛梨を眺めていた。その時、この子は一人で孤独の時間を過ごしていた。
これって、運命じゃない?
2人は出会うはずだったのよ。」

『そうだな・・・。この子、引き取ろうか?』

「えぇ。絶対に愛梨と分け隔てなく育てましょう。」

この2人の発言に他の親族は騒ぎ出した。

それもそうだ。

ARIAは既に、世界で注目されていた。

そんな2人が、得することもない女の子を引き取ったのだから。

『嘘だろう?跡継ぎにもなれないじゃないか!!』

『本当ですの?』

ザワザワ・・・

「誰が何と言っても私達はこの子を育てます。」
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