ビッチは夜を蹴り飛ばす。
Day.4 後夜 Until it leads to that scene.
酔っちゃったみたいだから先に部屋戻るわ、ってあたしの腕を担いだ硯くんがジュリアンに言った時、あたしは他の意味で潰れてたわけだけどそうなの大丈夫? ってジュリアンはホテルのキーを貸してくれた。
ほぼ自分では歩けない状態でエレベーターに乗ってチン、って指定の階に辿り着くのすら待ち遠しくて、部屋の前で俯いたままはやく、って吐息で伝えたら笑われた。
部屋に入るなり電気もつけずにベッドに放られてそのまま硯くんが覆いかぶさってくる。
あ、って赤くなった顔でもう眼前に迫った綺麗な顔が傾いて、鈍色の瞳があたしの唇を捉えてる。
「…消毒キス」
「え、?」
「今意味わかったかも」
言い切れば下から直に胸を揉み上げられて指の腹が何度も先を捉えながら甘いキスを織り成されて、待ち侘びた快感に口を開けて硯くんを求める。キスの合間性急に鳴いてはやく、って硯くんのベルトに触れたらもうぐちゃぐちゃになったあたしの愛液がすぐさまベッドにシミを作った。
「あーあ…もうすごいことなってんじゃん」
「だ、ってすずりくん、がっ」
「鳴が欲しがるからでしょ」
ここすごい、って下着の上から中指でなぞるように擦られて、もう濡れそぼってるそこをまだ確かめてくる指に目を閉じて耳朶にかかる硯くんの吐息と低い声。
「…鳴は一旦性感コントロールしたほうがいい」
「…せい、かん、」
「今度ね」
短いキスで唇を奪われて、その、胸触りながらキスするのやばい、って感じてたら右胸は指で触れながら左胸は口に含まれた。舌で転がされて押されて舐められて、痺れながら両腕を上げて頭の上でシーツを掴んでたら足を開かれて下着を簡単に引き抜かれた。指の節が少し触れただけでくちゅ、って濡れた音が響いて簡単に飲み込んで、きゅううって締め付けてしまうあたしの動きに合わせながら中指で入口の抜き差しを繰り返す。
「ぁ、ぁっ、もう、やだ指いらない硯くんがいい、っ」
「わかってる」
「っ、じゃなんで触るの、」
「焦らされたがってるから」