子連れシンデレラ(1)~最初で最後の恋~
あの部屋の掃除って・・・

「急にこんな話をして申し訳ない」

「いえ・・・」

社長は素麺をつゆにくぐらせ、啜った。
「素麺、美味い・・・揖保の糸か?」

「いえ・・・ゴメンなさい・・・百均の素麺です」

「へぇー・・・百円ショップにもこんな美味い素麺売ってんだな」

「社長…私・・・」

「・・・ゆっくり考えて・・・」

「でも・・・」

「!?」

ドアのブザーが鳴った。

「誰かしら?」

私は腰を上げて玄関先に向かって、ドアスコープを覗く。
「小森君・・・」

私はドアを開ける。

「玲也君の具合はどう?」

「見て見て、小森先生!!これしゃちょうに貰ったんだ!!」

玲也が玄関先にしゃしゃり出て来た。

「玲也・・・出て来ちゃ…ダメだって・・・」
私は玲也を背中に隠す。

「誰か来てるのか?」
小森君は社長の脱いだ革靴を見つめる。
「しゃちょうが来てる・・・」

「しゃちょう??」


「彼は誰なんだい?阿川さん」

筒見社長まで玄関先に出て来た。

「・・・お前・・・?
凛香、コイツ…写真で見た婚約者の男と似てないか?」

「!?」

何も知らない筒見社長はキョトンとした瞳で私を見た。







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