子連れシンデレラ(1)~最初で最後の恋~
大輔さんは先にトラックの運転席に乗り込み、エンジンをかける。

私の前をスマートフォンを見ながら通り過ぎる南条さん。
このまま、彼との縁が切れるのを惜しく思い、私は彼の名を呼んだ。
「南条さん」

「!?」

彼は足を止め、私の方を徐に見た。

「君は阿川さん」

「貴方は何処に宿泊する予定ですか?」

「俺は「ヘブンズホテル」だ」

「へぇー・・・凄いですね・・・」
「君は?」

「私は「ブルーサファイア」です・・・」

「そう・・・」

「・・・あの・・・」

「介抱してくれた礼をしたいんだけど・・・荷物置いたら、君に逢いにその「ブルーサファイア」に行くから・・・いい?」

「え、あ・・・」

「・・・じゃ」

私は返事をしないまま、彼は「ヘブンズホテル」行きの送迎バスのバス停に向かった。

「彼は誰??」

「あ・・・船酔いしていた彼を私が介抱したと言うか・・・」

「へぇー・・・新たな出逢いだな・・・
凛香ちゃんもそろそろ・・・拓郎のコトは忘れて…新しい恋をしてもいいんじゃない?君はまだ若いから・・・」

「でも・・・」

南条さんは拓郎と瓜二つの顔。



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