あの夏、君と。〜もう一度笑って〜
気持ちが通じ合う。
なんだろう。欠けていたモノが満ちていく感覚。
そして、私たちは11年越しの想いを胸に、
夜に溶けていった。
『……っ……無理……しないで……!祥ちゃ……ん!』
火照る体。
『無理どころか……幸せすぎて……!』
何かを堪えるように、力なく笑う祥ちゃん。
……欲しい。
私ー……!!
『祥ちゃ……ん……。私……』
事を終えた後、布団の中で寄り添っていた。
『ん?』
『……子供……欲しい。もう、産める体だよ??』
『……っ〜!!!!』
赤くなる顔を隠す祥ちゃん。
『それは……反則だって!人魚さん……!』
私をチラッと見て、
祥ちゃんは私のお腹に手を当てた。
大きな祥ちゃんの手が私のお腹をさする。
『まだ俺、高校生だから……。あと少しだけ待って……??』
???
『?平気だよ?私、1人で育てれるよ?』
『そーゆーことじゃないの!人間は、結婚して夫婦ってモノになって、赤ちゃん作ったら、その赤ちゃんを2人で大切に育ててくの!その方が幸せだよ!』
でも、卵……だしなぁ……???
『人魚は、1回の出産に100個くらい卵産むよ?』
『……ひゃ、100個!?』
『そう!中で受精させて、すぐ外に出すの!けど、100個産んでも、育つのは、良くて1個、ダメだと全滅しちゃうんだ〜』
祥ちゃんは真剣に話を聞いてくれた。
『だから、人魚は、たった1個を産むのに賭けてたら全滅しちゃうから、確率低くても、沢山産むんだって!お母様が言ってた!』
『……人魚さん。俺、いい種になるように、食生活頑張るよ!そしたら、俺、卒業したら一緒になろう!!!』