極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「ごちそうさまでした」


気が付くと、お皿はきれいに何もなくなっていた。


「美味しかったよ、笹崎さん。ありがとう」


お腹が満たされて、千紘社長は満足そうに微笑む。


「手料理なんて久しぶりだ。普段は外食や弁当、レトルトばかりを食べているから。恥ずかしながら俺は、家事全般が苦手でね。部屋も荒れ放題だ」


困ったように頭をかく千紘社長の‟荒れ放題の部屋”を知っている私は、『そうですね』と思わず同意しそうになってしまった。慌てて口を閉じて、すぐに別の言葉を選ぶ。


「社長はいつもお忙しくされているので、家のことまで手が回らなくて当然です」

「それとこれとは話が別だよ。仕事が忙しくてもしっかりと自炊したり、こまめに掃除をして部屋を整えていたりする人だっている。俺もそうしたいとは思っているが、どうも苦手で」


それでしたら、私がお部屋を片付けましょうか?
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