極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「それと、十四時からの視察だけど、桃子は一緒に行かなくていいよ」

「えっ……」


いつも視察には秘書である私が同行している。それなのに、断られてしまい動揺してしまう。

もしかして、つわりのせいだろうか。

そうだとしたら悔しい。普段のようにしっかりと仕事をこなせていない今の自分が……。


「いえ。視察にはいつも通り私も同行します」


私にしては強い口調でそう返すと、千紘さんは困ったように眉を下げた。


「桃子は、お留守番だ。視察中に気分が悪くなっても、ゆっくり休める場所なんてないからきっと辛い思いをしてしまう。それに、あの現場はまだ工事中で危ないから、妊娠中の君を連れてはいけないよ」


そう優しく諭す千紘さんの言葉に、私はグッと唇をかみしめた。
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