極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「千紘さんは大丈夫ですか? 森園建設との縁が切れてしまっても……」

「いや、そこまで大事にはならないよ」


千紘さんはきっぱりとそう言い切った。


「ああは言ってみたが、俺も縁を切りたいとまでは思っていない。むしろ、縁を切られて困るのは向こうのはずだ」


それは、どういう意味だろう?


「うまく隠そうとしているみたいだけど、森園建設は経営が危ないんだ。ライバル社に次々と新規の仕事を取られているし、資金繰りも苦労しているらしい」

「そうなのですか?」


森園建設は大鷹不動産のパートナーとして順調な経営を進めていると思っていたけれど、どうやらそうではなかったらしい。


「たぶん、森園社長が自分の娘と俺を結婚させようとしたのは、娘の恋を叶えてあげたい気持ちが一割。残りの九割は、娘が俺と結婚することで大鷹不動産の後ろ盾を得られると思ったんだろう。それで、経営を回復させるつもりだったのかもね」


そんな考えがあったんだ。

でも、森園社長のその計画は叶わなくなってしまった。
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