極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
静かに上昇をしていきながら、斜め後ろを確認すると、腕を組んだ千紘社長が軽く壁によりかかり小さく欠伸をしている姿が目に入った。


「だいぶお疲れのようですね」

「ん~。そうなのかも」


眉間を軽くもみながらそう答える彼は、やはりそうとう疲れが溜まっているらしい。

最近は、出張や仕事後の会食、休日にも接待が続いていたから無理もない。


「今日は早くご自宅に戻られてゆっくりとお休みになってください」

「そうしたいところだけど、会議の内容を今日中にまとめたいんだ」


どうやらまだ仕事を続けるつもりらしい。


「笹崎さんは先に帰っていいからね」

「いえ、私もお手伝いします」


普段の私なら帰宅の許可をいただくと素直に会社を後にする。

でも、何となく今日は、珍しく疲れた様子を見せる社長を放ってはおけなかった。
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