極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「それなら、ここは俺が決めてもいいかな」

「はい」


私が頷くと、千紘社長は手元のワインメニューに視線を落とす。


「それじゃあ竹松さん。このワインを」

「かしこまりました」


千紘社長がスマートにオーダーをすませると、竹松さんは私たちに一礼してからテーブルを後にした。

そのとき、カバンの中でスマホの振動音が聞こえた。もしかしてさっきから連絡を取り続けている柴乃ちゃんからかもしれない。


「すみません、社長。スマホにメッセージが入っているので、確認してもよろしいでしょうか」

「ああ、構わないよ」


千紘社長の了承を得て、カバンからスマホを取り出した。膝の上で確認するものの、それはただのチェーンメール。

柴乃ちゃんに送ったメッセージはいまだに既読になっていない。
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