モブ転生のはずが、もふもふチートが開花して 溺愛されて困っています
「じゃあ、フィーナも明日から帰省するのか?」
「その予定よ。……あんまり気が乗らないけど」
帰ったらすぐにエミリーとのことで質問攻めにあうのが目に見えている。エミリーを無視して自由気ままに楽しんでいたなんて言ったら、屋敷に怒声が響くこと間違いなしだ。数少ない屋敷の使用人に会うのは楽しみだが、両親にはできることなら会いたくない。エミリーの性悪さを語って許される問題でもないから厄介だ。貴族の世界って、どうしてこうめんどくさいのかしら。
「俺もあまり気が乗らない。このまま寮で冬休みを越したいくらいだ」
「私もそうしたいわ。こんな話してたら、よけいに帰るのがいやになっちゃう。……もっと笑顔になる話をしましょう」
「ふっ……そうだな」
他愛もない会話をしているうちに、ケーキもふたりで食べ終わってしまった。
すっかり時間は経っていて、そろそろマルトさんや、帰ってくる寮生も現れそうだ。その前にロウソクや使った食器を片付けておかないと。
「そろそろ片付けないと。ほかのみんなも帰ってくるかも」
「もうそんな時間か。――最後に、フィーナの今日いちばんの笑顔を見たいんだが、いいだろうか」
「えっ?」
レジスはポケットから小さな箱を取り出すと、私に差し出した。
「気に入るかどうかわからないが、俺からのクリスマスプレゼントだ」
「ありがとう。……開けてもいい?」
レジスが頷いたのを確認して、私の髪と同じ、白金のリボンでラッピングされた箱をそっと丁寧に開ける。
中には水色のかわいらしい髪飾りが入っていた。キラキラ光る宝石があしらわれ、それを見た私の瞳も、きっと宝石のように輝いているにちがいない。
「すごく素敵! 大切にするわ。これ、私のために選んでくれたの?」
「ああ。今日はずっとプレゼントを選んでいて……思ったより時間がかかってしまった。柄でもないことをしたからだろうな」
もしかして、今日レジスの姿を全然見かけなかったのは、私へのプレゼントを選びに行っていたからだったの?
でもこの髪飾り、とても高そうにみえる。レジス、こんな高いものを買って大丈夫なんだろうか……。
「本当にうれしいわ。ありがとうレジス。その、ごめんなさい。私はプレゼントを用意できていなくて、今度必ずお返しを――」
「気にするな。フィーナの手料理をご馳走してもらったんだ。だからプレゼントなら、もうじゅうぶんもらってる」
レジスが一緒とわかっていたら、もっとたくさん美味しいものを作ったのに。レジスの優しさに、私は胸がいっぱいになった。
「この髪飾り、あまりに素敵すぎて普段使いするのがこわいわ。絶対に壊したり、なくしたりしたくないもの」
「俺的には常に着けてもらえたらうれしいが――わかった。それじゃあ、次にある学年末パーティーで着けてくれないか?」
学年末パーティーはその名の通り、一年の締めくくりで開かれる、これまた学園主催のパーティーだ。
校長には、クリスマスパーティーは無理だが、学年末パーティーはたとえ退学という結果になったとしても参加していいと言われていた。
「わかった。約束する」
「楽しみだ。パーティーなんて絶対に参加する気なかったが、俺のあげた髪飾りを着けたフィーナを見るためだけに参加する」
「ふふっ! 私もレジスとの約束のためだけに参加するわ」
私が言うと、レジスも今日いちばんの笑顔で、私に笑い返したのだった。
「その予定よ。……あんまり気が乗らないけど」
帰ったらすぐにエミリーとのことで質問攻めにあうのが目に見えている。エミリーを無視して自由気ままに楽しんでいたなんて言ったら、屋敷に怒声が響くこと間違いなしだ。数少ない屋敷の使用人に会うのは楽しみだが、両親にはできることなら会いたくない。エミリーの性悪さを語って許される問題でもないから厄介だ。貴族の世界って、どうしてこうめんどくさいのかしら。
「俺もあまり気が乗らない。このまま寮で冬休みを越したいくらいだ」
「私もそうしたいわ。こんな話してたら、よけいに帰るのがいやになっちゃう。……もっと笑顔になる話をしましょう」
「ふっ……そうだな」
他愛もない会話をしているうちに、ケーキもふたりで食べ終わってしまった。
すっかり時間は経っていて、そろそろマルトさんや、帰ってくる寮生も現れそうだ。その前にロウソクや使った食器を片付けておかないと。
「そろそろ片付けないと。ほかのみんなも帰ってくるかも」
「もうそんな時間か。――最後に、フィーナの今日いちばんの笑顔を見たいんだが、いいだろうか」
「えっ?」
レジスはポケットから小さな箱を取り出すと、私に差し出した。
「気に入るかどうかわからないが、俺からのクリスマスプレゼントだ」
「ありがとう。……開けてもいい?」
レジスが頷いたのを確認して、私の髪と同じ、白金のリボンでラッピングされた箱をそっと丁寧に開ける。
中には水色のかわいらしい髪飾りが入っていた。キラキラ光る宝石があしらわれ、それを見た私の瞳も、きっと宝石のように輝いているにちがいない。
「すごく素敵! 大切にするわ。これ、私のために選んでくれたの?」
「ああ。今日はずっとプレゼントを選んでいて……思ったより時間がかかってしまった。柄でもないことをしたからだろうな」
もしかして、今日レジスの姿を全然見かけなかったのは、私へのプレゼントを選びに行っていたからだったの?
でもこの髪飾り、とても高そうにみえる。レジス、こんな高いものを買って大丈夫なんだろうか……。
「本当にうれしいわ。ありがとうレジス。その、ごめんなさい。私はプレゼントを用意できていなくて、今度必ずお返しを――」
「気にするな。フィーナの手料理をご馳走してもらったんだ。だからプレゼントなら、もうじゅうぶんもらってる」
レジスが一緒とわかっていたら、もっとたくさん美味しいものを作ったのに。レジスの優しさに、私は胸がいっぱいになった。
「この髪飾り、あまりに素敵すぎて普段使いするのがこわいわ。絶対に壊したり、なくしたりしたくないもの」
「俺的には常に着けてもらえたらうれしいが――わかった。それじゃあ、次にある学年末パーティーで着けてくれないか?」
学年末パーティーはその名の通り、一年の締めくくりで開かれる、これまた学園主催のパーティーだ。
校長には、クリスマスパーティーは無理だが、学年末パーティーはたとえ退学という結果になったとしても参加していいと言われていた。
「わかった。約束する」
「楽しみだ。パーティーなんて絶対に参加する気なかったが、俺のあげた髪飾りを着けたフィーナを見るためだけに参加する」
「ふふっ! 私もレジスとの約束のためだけに参加するわ」
私が言うと、レジスも今日いちばんの笑顔で、私に笑い返したのだった。