モブ転生のはずが、もふもふチートが開花して 溺愛されて困っています
会場の扉が開くたびに、ドキッとしながら目線を向けるが、未だレジスは現れない。
私はパーティーの雰囲気にも慣れてきて、バイキング形式で出されている数々の料理に舌鼓を打っていた。
近くで領地経営などの難しい話や貴族同士の色恋話に花を咲かせている生徒がいる中で、ひとりデザートの苺ムースに夢中になっていると、後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、そこにはエミリーが立っていた。取り巻きをひとりも連れていないということは、私の代役は結局今日まで見つからなかったってことか。
「フィーナ。久しぶりのパーティーはどう? ずっと停学中だったあなたでも、楽しめてるか心配になって」
「お気遣いありがとうございます。見ての通り、楽しませてもらっていますわ」
苺ムースを平らげてエミリーに笑いかければ、エミリーは私のことを舐め回すように見つめる。
「……そのドレス、どうしたの?」
「これはアナベル様からご厚意で戴いたものです」
「へぇ。アナベルのお下がりってことね。値段もまぁ、それなりってとこかしら」
私を侮辱するのはいいが、アナベルまで馬鹿にされたことに怒りを覚えた。しかしここでエミリーと口論したところで、アナベルを品位を落とすことになるだけだと思い、ぐっと堪える。
「このパーティーはフィーナにとって、ここで過ごす最後の時間でしょ? ちゃんとみんなにお別れは言えたの?」
「みんなには言ってないですけど。それがなにか?」
「へぇ。……レジスにも?」
レジスの名前を聞いて、私の耳がぴくりと反応する。
「レジス、ずっとお休みしてるものね。噂だともう戻ってこないって言われてるわ」
「……エミリーはレジスと仲が良かったと自分で言っていたけど、噂でしかレジスのことを知らないのね」
私の不安を煽るつもりだったんだろうが、逆に言い返してやると、エミリーの顔が歪んだ。
すると、エミリーが急に私の腕を掴んだ。
「! 離してっ!」
「そんなに暴れないでよ。私はあなたに、お別れの挨拶をする場を与えようと思ってるだけよ!」
「挨拶って……なにをするつもり!?」
エミリーに腕を引っ張られ、私はバランスを崩し片手に持っていた苺ムースの器を床に落としてしまった。
強引に連れて行かれた先は会場のど真ん中。そこでエミリーが大きな声で叫ぶ。
私はパーティーの雰囲気にも慣れてきて、バイキング形式で出されている数々の料理に舌鼓を打っていた。
近くで領地経営などの難しい話や貴族同士の色恋話に花を咲かせている生徒がいる中で、ひとりデザートの苺ムースに夢中になっていると、後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、そこにはエミリーが立っていた。取り巻きをひとりも連れていないということは、私の代役は結局今日まで見つからなかったってことか。
「フィーナ。久しぶりのパーティーはどう? ずっと停学中だったあなたでも、楽しめてるか心配になって」
「お気遣いありがとうございます。見ての通り、楽しませてもらっていますわ」
苺ムースを平らげてエミリーに笑いかければ、エミリーは私のことを舐め回すように見つめる。
「……そのドレス、どうしたの?」
「これはアナベル様からご厚意で戴いたものです」
「へぇ。アナベルのお下がりってことね。値段もまぁ、それなりってとこかしら」
私を侮辱するのはいいが、アナベルまで馬鹿にされたことに怒りを覚えた。しかしここでエミリーと口論したところで、アナベルを品位を落とすことになるだけだと思い、ぐっと堪える。
「このパーティーはフィーナにとって、ここで過ごす最後の時間でしょ? ちゃんとみんなにお別れは言えたの?」
「みんなには言ってないですけど。それがなにか?」
「へぇ。……レジスにも?」
レジスの名前を聞いて、私の耳がぴくりと反応する。
「レジス、ずっとお休みしてるものね。噂だともう戻ってこないって言われてるわ」
「……エミリーはレジスと仲が良かったと自分で言っていたけど、噂でしかレジスのことを知らないのね」
私の不安を煽るつもりだったんだろうが、逆に言い返してやると、エミリーの顔が歪んだ。
すると、エミリーが急に私の腕を掴んだ。
「! 離してっ!」
「そんなに暴れないでよ。私はあなたに、お別れの挨拶をする場を与えようと思ってるだけよ!」
「挨拶って……なにをするつもり!?」
エミリーに腕を引っ張られ、私はバランスを崩し片手に持っていた苺ムースの器を床に落としてしまった。
強引に連れて行かれた先は会場のど真ん中。そこでエミリーが大きな声で叫ぶ。