秘密事項:同僚と勢いで結婚した
嫌なわけじゃない。
大好きだし、愛されてるってわかるし、ひたすら求められるのは心地いい。
でも、このままでいいわけがない。
そう思った私は事後、穂高くんに言う。
「……1週間に1回にしよう…」
「えっ…」
しゅん、としている私よりも大きな身体を持つ穂高くんが可愛く見える。
それになんか心が痛い。
「……ごめん、俺…。李に無理させてた?」
エッチした後、ほんの少しだけ私のことを下の名前で呼ぶ。嬉しくて胸がキュンと締まるけれど、ここは真剣な顔をするべきところ…。
「無理してない。ち…千智とするの好きだけど……………」
「……さすがに頻度が高かったよな…。仕事の前日もってなると李がしんどいか…」
「しんどいっていうか…その……」
察して欲しい。
こんなにもイチャイチャしてて良いわけがない。
今が幸せすぎて怖いなんて思ったりもする。
「………このままじゃダメ…! ダメ人間になる…!」
精一杯の言葉。
それに対して穂高くんは…。
「……ダメになればいいじゃん」
と、おっしゃる…。
そして……。
《ベリッ》
避妊具の箱を開け、彼は目当てのソレを取り出し、歯を使って器用に開封した。