先生がいてくれるなら①【完】


そして本日の数学の時間──。


昨日の今日なので、なんとなく──いや、とんでもなく気が重い。



突然泣き出す、理由は言わない、泣き止まない──。


昨晩はそんな私に付き合って1時間、先生は優しく私を見守っていてくれたけど、お互い家に帰らないわけにはいかなくて。


先生がいつも別れ際に言う毒舌は、昨日は無くて。



「いつでも相談にのるから」なんて、“先生”らしい言葉を残して去って行った先生。



先生のバカ。

こんな気持ち、先生に相談出来るわけない。


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