先生がいてくれるなら①【完】

「何かあったらすぐにユキお母さんに言うんだよー!?」と言い残して、ユキさんはハイド藤野の手によってリョウさんの所へ強制送還された。



そして私に対するハイド藤野の尋問が始まった──。


「……で? ユキさんに何を吹き込まれた?」

「い、いえ、な、何も……」

「どもる所が怪しい」


先生の眉間に日本海溝のように深い皺が刻まれている。


うわ、先生、不機嫌すぎてコワイです……。


「何も吹き込まれてません……」

「……ふーん?」


いやいやいや、睨んでも何も言いませんからね!?

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