異能者達の宴~夢の競演特別編~
俺の姿を見とめるなり。

「…!!」

哲平は素早く間合いを取る。

「哲平?」

「宮川…お前も…お前も機関の人間だったのか?」

この数ヶ月の失踪期間で、哲平に何があったのかは知らない。

だけど。

「心配すんなよ、哲平。俺はお前の言う、機関とやらとは全く関係がない…どうもお互い、人に言えない秘密を持ってたらしいな」

「なに…?」

毒気を抜かれたように、哲平が俺の顔を見る。

…こう見えても、俺は常識の範疇を超えた経験を何度もしている。

恐らくは哲平以上に。

今更クラスメイトの手から炎が出てきたくらいじゃ驚きはしない。

と。

「小山田君…?」

路地裏の陰から、美人の女性が顔を覗かせた。

メグとはまた違った感じの美人だ。

それに、その美人の抱えている可愛らしい女の子…。

「!…怪我をしているのか?」

俺はすぐに駆け寄った。

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