俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
世界は狭い。
(『仲間』の店…)
…そうか。
陰陽師さんの仕事のサポートも兼ねて作られた店だって言ってたな。
それを手助けするオーナーは『仲間』。
ってことか。
…しかし、その『仲間』の意味を知ることになるのは、かなり後の話となるのだった。
車から降りて、綾小路室長の後に続いて店に入る。
「こんにちはー!」と、綾小路室長は元気に入って行く。
…意外な人と登場して、咲哉さんにビックリされそう。
しかし、そこにいた店員さんは咲哉さんではなかった。
「いらっしゃいませ…あ、拓狼さん」
カウンターには、咲哉さんと同じように白シャツ黒エプロン姿の…歳上の女性だ。
アップヘアで、ナチュラルな雰囲気があって。
顔立ちは美人の部類に入る女性だ。
咲哉さんの他に店員さん、いたの…?
「こんにちは、星砂(せいさ)。お久しぶり。お店に出てる姿、久々に見ました」
気さくに話し掛ける綾小路室長に、彼女はフフッと笑う。