俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

「ええ、最近は働いてますよ?咲哉ばかりに働かせて、学業を疎かにされてもね?それに、神威さんはオーナー仲間に呼ばれて倶知安の方へ出掛けてるんです。だから最近は私が」

「ほぉー。咲ちゃん、今日は大学」

「ええ」

「お子たちは?」

「上は幼稚園、下は保育園に預けてきました」

「おや。もうそんなに大きくなった!そろそろお金で釣れるお年頃かな」

「もう。お小遣いはいいですって」



二人のそんな世間話を聞きながら、後に着いていく。

席に案内される際、彼女に「あら」と頭を下げられた。

慌ててこっちも頭を下げる。



「拓狼さん、高校生のお友達いたの?もう若作りはいいんじゃないんですか?」

「そうイジってきますかー。…彼は、橘社長の息子さんですよ」

「まあ…」

目が合うと、「お世話になってます」とまた頭を下げられた。

そして、注文を取っていき、彼女はカウンターへと戻る。



彼女も親父のことを知ってる…何者?



「…彼女、星砂は、風祭の嫁なんだ」

「…えぇっ!」


< 14 / 528 >

この作品をシェア

pagetop