俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「ええ、最近は働いてますよ?咲哉ばかりに働かせて、学業を疎かにされてもね?それに、神威さんはオーナー仲間に呼ばれて倶知安の方へ出掛けてるんです。だから最近は私が」
「ほぉー。咲ちゃん、今日は大学」
「ええ」
「お子たちは?」
「上は幼稚園、下は保育園に預けてきました」
「おや。もうそんなに大きくなった!そろそろお金で釣れるお年頃かな」
「もう。お小遣いはいいですって」
二人のそんな世間話を聞きながら、後に着いていく。
席に案内される際、彼女に「あら」と頭を下げられた。
慌ててこっちも頭を下げる。
「拓狼さん、高校生のお友達いたの?もう若作りはいいんじゃないんですか?」
「そうイジってきますかー。…彼は、橘社長の息子さんですよ」
「まあ…」
目が合うと、「お世話になってます」とまた頭を下げられた。
そして、注文を取っていき、彼女はカウンターへと戻る。
彼女も親父のことを知ってる…何者?
「…彼女、星砂は、風祭の嫁なんだ」
「…えぇっ!」