俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

挨拶回りも命懸けだ。


そう思って、グラスのお茶を一気に飲み干して、その場でグラスを返却する。

さて、これからどうしようか…と、踵を返した時、目の前に人影が。



「あら、伶士さん。本日は本当にありがとうございました。楽しんでいらっしゃいますか?」

「れ、麗華さんっ?!」



驚いた。

本日のパーティーの主役が、突然目の前に現れるなんて。

麗華さんのドレスの朱赤は間近で見ると本当に鮮やかで。

社員だろうか、御付きの者が三人ほど周りを固めていた。

どうやら俺を見かけて、わざわざこっちに来てくれたと思われる。



「麗華さん、先程のスピーチ素敵でした」

すると、何故か麗華さんは「オホホホ!」とトレードマークの高笑いを始めた。

「私としたことが、緊張で用意していた言葉が全部飛んで頭が真っ白になってしまいましたのよ?…ですからあんな拙い薄っぺらいものになってしまって、あぁお恥ずかしい!」

「え?そうなんですか?!緊張してるようには全然…」

「オホホホ!お恥ずかしいですが、何とか切り抜けてみました」

そしてまだ高笑いが止まない。
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