俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
俺の心の疑問を察して、綾小路室長は小声で彼女の正体を教えてくれるが。
あの人が…風祭さんの奥さん?!
と、いうか。
風祭さん自身、生活感が無さそうなので所帯持ちには見えない…!
で、さっき子供の話ししてたよね?
風祭さん、パパなの…!
これでも十分驚きの話だが。
更に驚かされる話が、綾小路室長の口から飛び出る。
「…彼女、風祭星砂は、能力者なんですよ
?」
「えっ…」
能力者って…あの、そういう意味だよな。
なずなや菩提さんのような陰陽師とか。
壱丸デパートの件の竜堂や、もさ男、綾小路室長とか、風祭さんみたいに…妖怪、魔族に抗うことが出来る力を持った者。
「…あの人、陰陽師なんですか?」
カウンターには聞こえないように、小声で室長に尋ねる。
だが、返答は「いいえ」と。
「星砂は『星見』という、予言者です」
ほしみ?
手稲方面の駅の名前?
だなんてボケは、心の中だけにしておいて。