俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「うん」と、穏やかに頷いて笑いかけてくる。
「星砂を護り、その問題を解決して鎮めた…だけではなく、二人の未来をも護った、とも言える。星砂には、星見の力をコントロールすることを教え、霊力をただぶら下げているだけのほぼ無力に近かった、その無力さを嘆いた風祭に、その『術力』を磨くことを勧めた。…今後、星砂を護ることが出来る、その『力』を」
「術力を磨く?…風祭さんは、元々術者じゃなかったんですか?」
「はい。ただ霊力をそこらの一般の方々より強く持っているだけの一般の剣道愛好青年」
一般市民が、術者になる…?
そんなこと、あるのか?
…いや、今まで見てきた中では、竜堂やもさ男の玲於奈、ウチに来ていたあの眼鏡の青年だってそうだろう。
何かしらのきっかけがあって、『神童』或いはその『従者』となってしまったんだ。
「…優さんは、風祭の『プライド』ってやつを救った」
おじさんが、救った…。