俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「…はぁっ、はぁっ…おまえっ!」
「どこに行こうが逃がさねえ!」
距離を離しても、彼へと続くアクリル板は次々と出現。
黒い翼の彼の近くにも現れるアクリル板、イラッとした表情を見せながら、彼は躍起になってその存在を手で払い除ける。
しかし、フッと姿を消してはまた登場するアクリル板。
いくらその場で薙ぎ払ってもキリがないようだ。
そんな不毛なことをしている間にも、竜堂はアクリル板を伝って彼に近付いて行く。
「…観念しろ!」
「…正義の味方のつもり?この世界を救うとか何とか!」
「んなわけあるか!」
一喝して、彼の前に躍り出る。
「…俺は、おまえが気に入らないだけ。正義の味方なワケあるか!」
「光流!」と叫ぶと、右足がキーンと光り輝き出す。
「…気に入らないヤツは、神様でも聖職者でも蹴り殺すぞ、俺は!…死ね!」
物騒なセリフを吐いて、竜堂は一層跳び上がる。
光り続ける右足を振り上げて、彼の頭上へと垂直に落とす。