俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

「…はぁっ、はぁっ…おまえっ!」

「どこに行こうが逃がさねえ!」



距離を離しても、彼へと続くアクリル板は次々と出現。

黒い翼の彼の近くにも現れるアクリル板、イラッとした表情を見せながら、彼は躍起になってその存在を手で払い除ける。

しかし、フッと姿を消してはまた登場するアクリル板。

いくらその場で薙ぎ払ってもキリがないようだ。



そんな不毛なことをしている間にも、竜堂はアクリル板を伝って彼に近付いて行く。



「…観念しろ!」

「…正義の味方のつもり?この世界を救うとか何とか!」

「んなわけあるか!」



一喝して、彼の前に躍り出る。



「…俺は、おまえが気に入らないだけ。正義の味方なワケあるか!」



「光流!」と叫ぶと、右足がキーンと光り輝き出す。



「…気に入らないヤツは、神様でも聖職者でも蹴り殺すぞ、俺は!…死ね!」



物騒なセリフを吐いて、竜堂は一層跳び上がる。

光り続ける右足を振り上げて、彼の頭上へと垂直に落とす。


< 294 / 528 >

この作品をシェア

pagetop