俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「『神童』が、邪魔…?」
「『神童』の皆さんは、ガーディアンの必須オプションである、『相殺』という術を使うことが出来る。…この術は、融合された半人半魔を分解することが出来るんだ。ようするに、半人半魔から魔力を取り上げて、ただの人間に戻すことが出来る」
そうか。
あの彼にとって、一番の邪魔者は『神童』であるおじさん。
自分自身を滅ぼすかもしれない、脅威。
「…だから、おじさんが二人を庇うことを見越して、二人に刃を向けたということですか?」
「君は本当に察しがいいね?僕たちと同じ見解だ。攻撃のタイミングも、優さんが到着したのを見計らっていたと僕達は見ているよ」
「それじゃ…!」
「…その証拠に、その一ヶ月後、同じような手立てで、もう一人『神童』が彼らの手によって葬られている。…次期陰陽師総帥候補だった人を」
「それ、確定じゃないですかっ?…なのに、何で親父はっ…」
「…この結果を、なずな一人に背負わせたくなかったんだと思うよ?」
「なずなに…?」
それは、親父のなずなに対する、思いやりと言うべきか。