俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
肉を取り上げられたなずなの顔が物凄いことになっている。
怒りで目が釣り上がり、ホント般若のように顔中ビキビキとさせていた。
食い物の恨みは本当に恐ろしいらしい。
…だが、しかし。
そこは遠慮して折れてたまるか。
何もヤツの思うがままにさせておくわけにはいかない。
「ほら。ほら言え。あの時何を言い掛けた?」
「肉を盾にうまいことやろうとして…!おまえのその根性なんなの?!私が肉好きなの知ってるでしょ?!それをひと口だけ食わして取り上げるとか、どんなプレイ?!何なんだそのドS設定は!」
「肉好きどころか、魂売るレベルの勢いだろ!何もドSになった覚えはないけどな?!でも、こうでもしないとおまえは言うこと聞かないだろが!」
「肉で言うことを聞かせようとする気か!…このドSお坊っちゃま!ひとでなし!ろくてない!うわあぁぁぁ!」
「おまえが口を割るんだったら、ドSでもひとでなしにでもなるわ!…早く言え!」
「…んあぁぁっ!伶士のくせに!おまえのものは私のものなんだよ!…さっさとそのお肉様を返せ!返せぇぇっ!この鬼ぃぃっ!」
なんて食い意地の汚いジャイアニズムだ!