俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
口喧嘩が止まらない。
全く、脱帽ですよ。いやらしい意味ではない、ホント漢字そのままの肉欲は。
…でも、俺には俺の言い分があって。
そこは何としても聞いておかねばならないような気がする。
護られる側と、護る側。
…俺たちの今後のために。
それに…。
「…好きな子のお願いは聞いてやりたいもんなんだよ。男って生き物は」
…こっ恥ずかしくて、なかなか口にしづらいセリフだって。
好きな人のために。
わかってほしいと思えば、スラスラと出る。
口にした後に、恥ずかしさ満載に込み上げるけど。
「は…」
俺の渾身の一言を耳にしたヤツは、勢いが止まる。
口を開けたまま、固まった。
「………」
そして、無言のままソワソワし出す。
驚愕のまま固まった表情は、目が泳いで何となく赤らんでいて。
そのまま俯いてモジモジとし出した。
…え?モジモジしてる?
こいつ、こんなリアクションできんの?
『好きな子』と言われて、明らかに照れて…!