俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

「オツカレサマデース!奥サマ!」

「マタ今度ー!」



陽気でテンション高めにそう口にしながら次々と現れる、片言の女性たち。

ぞろぞろぞろぞろ…大人数だ。



すると、このだだっ広い玄関で鉢合わせする。

片言の女性たちは、俺達の姿を見て「オー!」と声をあげた。



「オカエリナサイマセー!レイシサマー!」

「オー!オカエリナサイマセー!」

「オカエリナサイマセー!」


俺の姿を見ては一斉に「オカエリナサイマセー!」の嵐が吹き荒れる。

彫りが深めの片言な女性たち。年齢は20代のお姉ちゃんから50代のおばちゃんと、様々。

この人たち、相変わらずテンション高いな。



「あ、皆さん今日もお疲れさまです…」



そんな彼女たちに頭をペコリと下げると、またしても一斉に「オォォォ!」と声が上がる。



「レイシサマ今日モイケメーン!」

「奥サマソックリチョーカワイイー!アハハハ!」



そう言って、彼女たちは意味もなく「フー!」とか「オー!」とか声をあげて、更に陽気になっている。

腰を振って軽く踊っているおばちゃんもいた。

何故、お疲れさまです言っただけでそんなにテンション高いんだ。

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