俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

いや…うちにも、鉄板のメイドがいなかったワケじゃない。

俺が小学生のときには、忠晴の指示のもと、住み込みで働くメイド服姿の若いメイドが確かにいた。

しかし、当時中学生だった兄貴が、その若いメイドさん複数に手を出してしまった(…)。

それを知った忠晴はご立腹。

住み込みメイドを廃止してしまい、それを機に当時メイド長をしていた忠晴の奥さんが独立して、出稼ぎフィリピン人を集めて派遣家政婦の事務所を立ち上げてしまった。

このフィリピンおばちゃんたちは、忠晴の奥さんの事務所から派遣されてきた人たちなのである。

夜にフィリピンパブ出勤と、兼業している人もいるから…このノリだ。



すると、フィリピンおばちゃんたちが、また「オー!」と声をあげた。

視線の先は、おばちゃんメイドのノリに翻弄されかけている俺の友達だ。



「オー!ワカイ男ー!レイシサマのオトモダチ?オトモダチ?」

「フー!ゲンキゲンキー!」

「バースケットボォール!」



異国のノリというより、この人たちのノリがよくわからん。


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