俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

苦笑い倍増していたところで、背後のドアがガチャッと開き、忠晴が姿を現した。



「あら、あなた達。今お帰りですか」

「フー!オカエリナサイマセー!シツジチョー!」

「オー!シツジチョー!タダハルサーン!」

「奥サマとオ茶シテタンデース!奥サマイツモアリガトウゴザイマース!」

「ダイフクアリガトウゴザイマース!タダハルサーン!」

「そうですか。買ってきた大福食べましたか」



忠晴が、このノリノリおばちゃんたちを目の前に通常運転でいられることが不思議。

「今日もお疲れさまです。牧野さんに車を用意させましょう」と、忠晴は再び外へ出ていってしまった。



そして、おばちゃんたちはぞろぞろ次々と靴を履いて玄関を出ていく。

そのノリをキープしたままで。

「レイシサマー!オトモダチー!マタネー!」

「奥サマオツカレサマデース!」

「皆さんお疲れさま。また明後日ねー」

ぞろぞろと出てくるフィリピンおばちゃん集団の最後尾には、そんなおばちゃんたちを見送って手を振る母さんが出てきた。



「あら伶士、お帰りなさい」


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