俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「ただいま」と返すと、「あら」と俺の後ろにいる連中にも気付いたようだった。
「学校のお友達来るの、今日だったのね」
「うん」
「皆さんこんにちは。伶士の母です。ゆっくりしていってね?」
母さんがそう言ってみんなに頭を下げる。
美森や川村、マネ二人は「はーい!お邪魔しまーす!」と、明るく挨拶し返すが。
野郎どもはというと、「はっ!…ははははいぃっ!」と、ソワソワしながら頭を何度も下げたり、母さんを見てポカーンと頷くのみだったり…挙動不審?
そして、チカや陣内が俺に耳打ちしてくる。
「オー!お、お、おまえの母ちゃん、何歳よ!若くね?美人じゃね?美魔女じゃね?!」
「じ、女優みてえ…!お、オー!俺の母ちゃんとは全然別の生き物だ!」
「………」
…そうか。あまりにも母さん若く見え過ぎるからビビってんのか。
美容に金かけてる甲斐があるってもんだよ。
「別にフツーの母さんだろ」
「…これがフツーなら、この世におばちゃんは存在しないぃっ!フー!」