背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 照り焼きの下準備に、彼のご希望のポテトサラダ作りに取り掛かった。
 広くて、使いやすいキッチンだ。それに、料理用具を少し揃えたおかげで、昨日よりスムーズに下準備が進む。

 ガタガタッ

 物音のする方に目を向けると、取り合えず放り込んでおいた洗濯物を彼が畳んでいた。


 そして、彼が手を伸ばした先には、私の水色のパンツが待っていた。


「ぎゃあーー。そ、そんなの畳まなくていいわよ! そのままにしておいて、後で自分で畳むから……」


 直ぐにでも、彼の手から下着を取り上げたいが、丁度茹でたジャガイモを潰しながら水分を飛ばしているところで、手が離せない。


「ついでだからいいよ。皺になるし、洗濯物が散らかっているのが気になるんだよな」


 ああ、そうですか……
 だからと言って、女性の下着を平気で畳むのはどうかと思うが……


 バタバタと、料理しているうちに、彼は畳み終えた洗濯ものを持って消えてしまった。


 テーブルには、色とりどりに仕上がった料理が並んだ。昨日と違い、紙でないお皿や器に盛り盛り付けると、一段と美味しそうに見える。
 我ながらよくやったと思う。


 「おお! すげー」

 いつの間にか戻ってきた彼が、テーブルの上の料理を眺めていた。


「冷めないうちに、食べましょう」

 私は、ご飯をよそった茶碗をテーブルに置きながら言った。


 なんだかんだと、他愛もない話をしながら食事を進める。
 さすがに、好物だと言っただけに、多めに作ったポテトサラダはあっという間に平らげてしまった。

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