背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 両親達は、一通り捲し立てると一気にお茶を飲み干した。

「お邪魔したわね」

 ママの言葉を合図のように、両親たちは立ち上がった。


「そうだ、美月。実は、父さんがなぁ……」

 おじい様には、しばらく会っていない。そう言えば、最近、電話もあまりかかって来ない。


「えっ? おじい様に何かあったの?」

「ああ…… ちょっとな……」

「具合わるいとか? まさか、ケガ?」


「いいや。ピンピンしておる」

「じゃあ、何よ」

 パパを、細い目で睨んだ。


「いやー、 ひ孫のためだと言って、宮古島に別荘買ったらしい……」

「はあ?」


「全く、気が早くて困るよ。というか、もう年だからな…… ひ孫の顔が見たいと思うのだろうな……」


「どうして、止めなかったのよ!」


 パパを怒ってみたものの、少しだけ、胸の奥が痛んだ。



「しかし、綺麗なお嬢さんだよな。腰もきゅっと締まっておる。お前が羨ましい……」

 彼の父が、彼の耳元で囁いた。
 聞こえていますよ、お父さん……

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