背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
「はっ? だって、夕べ別れるって言っただろ?」

「ああ。そうだったわね。途中で寝ちゃって」

「そうだよ。別れ話の途中で寝る奴が居るかよ?」

「しょうがないじゃない。悠馬が、激しいから…… 体力が尽きたのよ」


「まあ、そこは俺も悪かったが…… でも、どういう事なんだよ?」

「一度別れて、もう一度お見合いしようと思ったのよ。夕べの悠馬の話で、私達、結婚するんだなあって思ったんだけど、なんかママ達の思い通りになるのが悔しいかなって。ママが、結婚するか? 別れるか?って、言っていたでしょ。だから、別れるって嘘ついたらどうなるのかなって?」


「おい! 冗談でも別れるなんて言わないでくれ。俺が、どんな気持ちで一晩過ごしたと思うんだ」

  美月の肩を窄めて俺を見上げる姿に、どれだけ安堵した事か。泣きそうなくらいだ。


「ごめんなさい。だから、このサプライズ?」

「ああ。俺が、結婚する意志をはっきり示さないからだと思って準備した」


「ありがとう…… 凄く綺麗。最高だわ」

「美月なら、そう言ってくれると思った。ケーキや花もいいけど、こっちの方が美月らしいかと思って……」


「まあ、プロポーズに缶ビールツリーって、あまり聞かないわね。それにしても、凄い数ね」

「ああ。コンビニ三件回った。この時間じゃ、酒屋も開いてないしさ」

 俺は、美月を抱き寄せキスをした。


「崩れたらもったいなくて、飲めないわね」

「さすが、インテリアデザイナーだけあるだろ? 周りから徐々に飲んでいけば崩れないさ」

「うふっ…… でも、これを喜ぶのは私だけだと思うわ」

「美月が喜ぶだけでいい。でも、親達どうしようか? ちょっと驚かしてやるか?」

 俺は、顎に手を当て考えを巡らせた。


「ええ。それがいいわ。おじい様と、お義姉さん達にも協力してもらいましょう。今度は、私達の見方になってもらうのよ」

「いいね」

 俺は、腕の中の美月をぎゅっと抱きしめた。


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