背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 嘘だろ?
 この状況最悪じゃないのかよ?
 
 数分後、彼女の顔から笑みが消えた……
 やっと分かったようだ……

 どうやって、この状況にかたをつけりゃあいいんだ……
 なんとか、帰る方向に流れてくれと願ったその時。


 
「それでは皆さんお揃いのようなので、二次会の方へご案内致します」

 康介さんが、皆の先頭に立って歩きだした?


 なに!!?

 今、何て言った?


 見合いに、二次会ってあるものなのか?


 俺は、もう帰るモードだぞ!

 ラグジュアリールームがどうのこうのと聞こえてくる。
 俺抜きで二次会とやらを行って欲しいと願い……
 皆が遠くなって行く姿を見送った。


 だが、俺の腕を姉ちゃんが掴んだ。
 俺の願いは届かなかったようだ。


 俺は、引きずられるようにエレベーターへと向かわされた。

 チラリと見た彼女の視線が冷たく感じだ。
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