しかくかんけい!
そうやって、他人も自分もごまかして、偽りだらけの音にまみれて。
そうやって、見えない音にしがみついていれば、おちないと思っていた。
でもやっぱり、形のないものに、そんな力あるわけない。
はあ、というため息は、絶望感という曲名が付いているようだった。
「私、わかった」
ぎゅ、と手に力が込められたのを感じて、ハナを見る。
「……じゃ、帰ろう」
「しょーくんは、寂しがりやさんなんだ」
「は?」
「寂しがりやで、欲張りで、見栄っ張り!」
「え、なんかうざい」
うざい、けど、
「でも、しょーくんは、やさしい」
心地いい、音色。
「……バカなの」
ちゃんと話を聞いていたのだろうか。
どう転がりまくったらそういう思考回路になるんだ。
「しょーくんは、ただの寂しがりや!そしてやさしい!」
「さっき聞いた」
「ふふっ、なんか、子どもみたいっ」
「うわ、ハナに言われたくない」
くすくす無邪気に笑う彼女は、心底うれしそうな顔になって、繋がれた手を、ぐいっと、たぐり寄せて。