しかくかんけい!


そっと手を重ねる。

あたたかい。



「帰ろう」


穏やかに、優しく、仮面の俺は言う。


「っ…まだ、わかんないこと残ってるっ」


とくべつ、の、意味。


「それは俺もわからない」


嘘つき。

本当はわかっているくせに。


「じゃあ、私、待ってる」

「待たなくていい」

「しょーくんが答えを見つけるまで、ずっと待ってるから!」

「男は俺だけじゃないよ」

「しょーくんの“好き”がどこに向いてたっていいから、しょーくんの“とくべつ”と私の“とくべつ”が違うカタチだっていいからっ」

「それ……」


それはまるで、これからフラれることがわかっているみたいな言い方だ。



「きらい、でも、いいからっ、君の本音(こえ)で、君のカタチで、ちゃんと私に届けてくれるまで、待ってるから!!」



そうじゃないと離れられない……、と呟きながらうつむく。


はあ、と、なんとも言えないため息がもれた。


「フラれる前提でそんなこと言ったの?」


こくり、とひとつ頷く。


「……そっか」


はあ、と、ふたつめのため息がこぼれる。


するとハナは顔を上げて、繋がれた片手を抜き取って。



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