しかくかんけい!
「俺そらっちに礼言われるようなことしたっけ」
「……やっぱいい」
教えろよーと小突いたが、それ以降そらっちが口を開くことはなかった。
入場ゲート前でチケットを買って、人の波に乗る。
自然と俺とそらっち、その前をハナと愛莉で並ぶ。
イルミネーションの多彩な輝きが俺たちを迎え入れる。
クリスマスが終わったらすぐに待っているのは正月だけど、今日はその手前の大晦日。
ガキでも闇を歩ける貴重な期間の一つかもしれないこの日は、
家族連れや若者がごった返して。
俺たちもその一員になった。
屋台やキッチンカーがところどころに並んでいるけれど、どれも似たりよったり甘ったるいものばかり。
その中で「年越しそばワンコイン!」というまともな看板を見つけ、無性に食いたくなる。
「あ!お蕎麦がある〜!」
と弾んだ声の正体はハナ。
食べる?と愛莉が俺らの方を向き、指を指して問いかける。
「いいね、食べよう」
屋台に並び、使い捨て容器に入った熱すぎる蕎麦を受け取り、
となりの簡易的に設置されているイートインスペースへせかせかと向かう。