しかくかんけい!
「そばっていうか、中にいた」
「……、なんかそれエロいね」
「は?」
浸透、なんて言ってたっけ。
あの日──ハナにこいつの謎解きの協力依頼をした日、彼女がそんな表現を使った。
「浸透するほど近くにいるって、どんな感じ?」
俺そういうの知らないし、と彼を見上げる。
ちら、とこちらを見て、ひとつ瞬きし、
やや上を向く。
暗黒の空。
星も、雲も、ない。
「強く、なれる、気がする」
そんな音が聞こえて、目をそらした。
「ふうん」
軽く返事をした。
すると白い光が見えて、もしかしなくてもあれは自動販売機の後ろ姿だ、と思って人の列から外れた。
財布を出す。
小銭がジャラ、と音を出す。
「興味あったんじゃねーのかよ」
「そうだね」
「あーそういえば…」
何飲むか聞くの忘れた、と言って頭を掻くそらっち。
アップルティーだって、とため息まじりにそう言えば、
彼はどーも、と小さく言って、ポケットから小銭を出す。