しかくかんけい!

その顔は案外近くにあった。



「ハナは綺麗で、純白で、素直だ」

「そうだね」

「思ったことや感じたことを、まっすぐ、ありのままに、表現するひとだ」

「くくっ、わかる気がする」

「そんな彼女の演奏(おと)は、俺の芸術的感性をくすぐった」

「感性豊かだね」

「だから特別だと思ったし、それが好きだと思った」

「へえ」

「お前もそうだろ」

「なんでそうなる?」

「でも俺はそれ以上のものはない」

「……」



互いをじっと見据える。


しみじみ思うこと。

針みたいに真っ直ぐなまつ毛は不思議だ。

その漆黒の髪はくせ毛なのに。


つくづく思うこと。

彼は、ずいぶん丸くなった。

しかし、その目だけは、鋭い。



「余計なこと考えんなよ」

「そらっちもね」


ふ、と目を細めた彼。

そうして上がった口角のまま、

その唇を開く。




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