しかくかんけい!


「本当は彼女だって怖がっている」


そらっちの声のトーンが変わった。

はっとした。


──酷い痛みに耐えているように、

  切なく、哀しく、今にも割れて、

  飛び散ってしまいそう。


怖がっている。


フラれるかもしれないという怖さの中で。

受け取ってもらえないかもという怖さの中で。


想い(おと)を、告げること。



「怖いけど、それでも、強くあろうと、立っている」


受け取ってくれるまで、ここにいる、と。

届けてくれるまで、待っているから、と。



「お前も残酷だな」

「……そらっちに言われたくねぇ」


ふ、と自嘲の笑みを浮かべて消える。

そうしてその白い肌は、言う。


「結局、ハナを笑顔にさせるのも、苦しませるのも、支えられるのも、突き動かすのも、」


花が咲いたように笑う顔。

苦しくて泣きそうな顔。

赤面して恥ずかしがる顔。

怒って拗ねる顔。

ガキっぽくて呑気な顔。

切なく儚い顔。


いろいろ変わるその表情は、まるで百面相のようだ。



「しあわせにできるのも、」


「……っ」


「お前だけだ、翔真」











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