しかくかんけい!
見れば、向こう側の発光ダイオードを眺めていた。
でも、その後頭部のおもて面が、透けて見えるような気がした。
彼の動揺しているみたいなぎこちない歩き方や息遣いや雰囲気が、
それを容易に想像させてくれた。
「やっぱそらっち、おもしろいね」
くくっとひとつ笑えば、チッと小さな返事が聞こえた。
じゃり、じゃり、と、二つ以上の足音がひっきりなしに交錯する。
すれ違う人はこちらを二度見する。
今日は特に、三度見も多い気がする。
きっとこの長身のせい。
しばらく。
ふと、隣の存在がピタリと止まる。
「そういえば」
「今度はどーしたの、そらっち」
くるりと振り返って首を傾げる。
途端、にやりと弧を描く唇。
「いい情報、教えてやる」
「え、情報?」
彼のそのゆるやかな弦は、
静かに、愉しそうに、
弾かれて、そして、
「実は、今日──……」
旋律を、奏でる。